| 真鯛の生態について
真鯛は水深30m〜150mの沿岸水域で潮通しが良く、岩礁などの起伏が多い場所が好きだ。鯛ラバをやる水深は30m〜80m位までだろうか。これは先に述べた餌となるゴカイ類の多くが生息している水深と重複している。冬の最低水温は8℃以上である事が条件になる。8℃以下の水温では餌を食わなくなり平衡を失う。この水温から急激に2度でも下がると致死限界に達して浮き袋が異常にふくらみ水面に腹を浮かせる「浮き鯛」現象が起こる。
過去に瀬戸内海の浅い海で大寒波が来た時にこのような現象が見られたとの事。ゴムカブラでの釣りシーズンは4月から11月くらいまでで、これも餌のゴカイ類などが活発に泳ぎ回る時期と重複している。オフシーズンの12月から3月は釣れなくはないが活性が低い。非常にアタリが小さくシビアで繊細な感性が必要になるが、それだけに釣った時の喜びは大きい。産卵は日照時間ではなく水温による影響が大きく14〜15℃で産卵を開始する。18℃以上で特に食欲旺盛となり活発に泳ぎ回る。
真鯛は雌雄同体の魚で小さい時はほとんどが雌。大きい個体ほど雄になる雌性先熟型の魚だ。春ののっこみの時期は冬に深場で消耗した体力と産卵の準備のため非常に活発に餌を追う。産卵後は釣れない時期があるが、これは産卵で体力を消耗したためで、産卵に参加できるような成熟した35cmより大きい真鯛が釣れない。
この時期は産卵に関係ない小さい真鯛が活発でゴムカブラにもよく反応する。鯛ラバは大鯛ほど一気に掛かってしまう事が多く、逆に小鯛ほどアタリがあるものの掛からない場合が多い。真鯛の脳の発達具合を他の魚と比較すると視葉がよく発達し視覚主導型の習性が強いものの、臭覚もよく発達しており臭覚に頼る面も多い事を物語っている。真鯛は他の魚と同じように、色の判別は出来ないと言われている魚だ。
網膜の構造と機能から色盲と言われているが、これには釣り人としては疑問が残る。船上ではヘッドやゴムのカラーで釣果に差が発生するのだ。カラーの使い分けとしてはピンクゴールド、レッドゴールド、オレンジスケールなどはゴカイ類などの虫餌系、ブラックゴールド、レッドスケール、ブラックスケールは海老や蟹などの甲殻類を多く捕食している時にお勧めのカラーだ。
これは僕が実際に釣った鯛の胃袋から出てきた餌を参考にしている。ネクタイゴムのカラーはオレンジがどんな状況でも無難に対応できるカラーだ。プランクトンの多い濁った潮ではチャートリュースで、逆に澄んだ潮ではレッドが効果的だ。真鯛は色を判別していないかもしれないが、カラーによってこのような差が生まれるのは、おそらく色の明暗を識別していると考えられる。「海老で鯛を釣る。」という諺があるが、実際に真鯛は海老などの甲殻類を好んで捕食している。
これにゴカイ類や貝類を含めた底生動物を主食にしている。黒鯛のように海草や人家の残飯まで食べていた例はないが、真鯛の腸からは炭水化物の消化に関わる消化酵素が検出されており、肉食魚と思われがちな真鯛だが雑食性の傾向があると言える。
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